曲目

班女(はんじょ)

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Hanjo

ストーリー

美濃ノ国野上の宿の長(アイ)は遊女花子(前シテ)が吉田少将を偲んで扇ばかり眺めて物思いに耽って仕事をしないので宿から追放する。(中入)その年の秋、吉田少将(ワキ)は東国からの帰途野上へ寄り花子を訪ねるが既にいないので都の下賀茂神社に赴く。

そこへ班女と呼ばれている花子(後シテ)が恋しさのあまり狂乱の姿で現れ神仏に再会を願い男女間の昔話を色々語り恨みまた嘆き悲しむ。少将はもしやと思いその扇を見せるよう言うが大事に抱え込んで見せないので少将から見せるとそれはまさしく半年前に取り交わした扇であり再会を喜ぶ花子であった。

解 説

この能のみどころは、遊女でありながら、一心に一人の男性のことを恋しく思い続け、男性と契った夏に「来年の秋までには必ず迎えに来る」という言葉を信じつつも、捨てられたのではないかと思い、彷徨い続ける純情な花子の姿でしょう。

遊女であっても一途な恋に悩む初々しさと色香が兼ね備わった名曲ではないでしょうか。
ストーリーを盛り上げるキーワードとして「扇」を全面に出してあります。

花子が班女と呼ばれるのは前漢の成帝の妃であった班*妤(はんしょうよ)が寵愛を失い、秋になると捨てられる夏の扇を身に例え詩を作った事によりその班*妤(はんしょうよ/一部漢字が変換できず申し訳ありません)が班女になったといわれています。

また秋には「飽きる」という意味もあり、「逢ふぎ」、人の心の「表裏」などに掛けていると思われます。

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