殺生石（せっしょうせき）

Sesshoseki

ストーリー

下野国（しもつけ=現在の栃木県）、那須の原を通りかかった高僧・玄翁は一人の里女に出会いますが、その女は玄翁の側にある大きな石を指して、生あるものすべての命を奪う恐ろしい石であるから、決して近寄らぬよう、強い口調で忠告します。

玄翁がその石の由来を尋ねると、女は「昔、鳥羽院に寵愛された玉藻の前という才色兼備の女性がいたが、実は狐の化身で、院を呪い殺そうとしていたことが発覚し、この野で殺され、石になった」と語ります。その夜、供養する玄翁の前で突然石が割れ、狐の霊（野干）が現れ、国を滅ぼそうとした罪を改心する約束をするのでした。

解　説

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