曲目

合浦(かっぽ)

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Kappo

ストーリー

中国の合浦という所に住む里人が浦に出て釣人を眺めていると、釣人は見たことのない珍しい魚を釣り上げました。里人はその魚を買い取り、海に逃がしてやります。その夜、里人の家に一人の童子が訪ねて来て、一夜の宿を求めます。里人は家に入れてやりますが、どうも人とは見えないので不審に思い名をたずねます。

実は自分は鮫人という魚の精で、自分の流す涙は宝となるので、命を救っていただいたお礼にそれを差し上げると言い置いて、海へ入り白漁となり消え失せました。(中入)

その後鱗族の精(アイ)が、鮫人が救われたのを祝い舞を舞います。続いて先ほどの童子が今度は鮫人の姿で現れ、里人に延命、所願成就をもたらす宝珠を捧げ、再び合浦の浦へ消えて行きました。

解 説

この能は稀曲でなじみがない曲ですが、お伽話「浦島太郎」に似て、理解しやすい曲だと思います。生物の命を救うものには必ずいい報いがあるといった教訓的な感じも受けますが…。私の主催する演能会「能を観る」第一回公演において(03/11.9)、小学校に入学した息子・雄一郎にシテを勤めさせました。

まだまだ勤めさせるには稚拙だとは思いましたが、無事勤めることができ、本当に嬉しく、またホッと致しました。(私が勤めた「望月」より拍手が多かったような気が・・・)寛容に見守っていただきました方々に、厚く御礼申し上げます。

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